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【時の言葉】外出を控え、資源消費を減らそう(2022.6.20))

【時事評論2024】

人間集団

2024-04-28
  の中でとても良い人間関係が作れそうなお互いに知らない人同士の交流の仕方を経験した。夢が覚めて、そうした気の合う人同士の交流を作る仕組みをいろいろ考えた。とりあえず、隣組や自治会とは別に、近隣の中での気の合う者同士がどうやって集団を作っていったらよいかについて考えた。これをさらに敷衍して、地域集団・国家集団に適用することができないかも考えた。こうした思考過程を紹介したいとともに、より具体的なより良い人間集団の在り方について述べてみたい。

  夢というものは、起きてしまうと記憶が断片化してしまい、正確に再現するのは難しい。上記の夢については、広いロビーのようなところに散在していた人々に対して、ノムが何かしらの働きかけをし、それに興味を持った人が集まってきた。その中にとても気が合いそうな人(男)がいたので、その人のことをもっと知りたいと思い、グループを作ることを提案した。夢はそこら辺で覚めたので、その後の展開を以下のように想像したみた。気の合う者同士が共通に関心を持つ事柄について、ざっくばらんに気軽に意見を言い合える場を設けたらどうか、と考えた。既にネット上ではそうしたSNSが出来ているが、ノムはネットを信用していないので、そうしたものには加わらないようにしている。

  対面形式でグループを作るというのは非常に面倒で、かつトラブルも発生しやすい。かといって、ネットでそれをやろうとすると、多くの危険リスクがあるのではないかと思ってしまう。だが未来世界ではノムネットという安全でユーザー側視点で作られた、広告が一切入らないネットシステムが完成していると思われるので、ネット上でこうしたグループ作りをするのは容易であろう。その際、どういう仲間作りをしたいのかを明確にしておく必要がある。以下にそれを示してみたい。

1.人間的に信頼できる仲間:雑談ができる仲間・世間話ができる仲間、などが該当。
2.趣味の同じ仲間:対面交流ができる居住地の近い範囲の仲間・趣味範囲を限定した仲間。
3.ボランティア活動での経験を共有する仲間:経験を共有して今後のボランティア活動に役立てる。
4.地域の問題を共に語り合う仲間:自治会や隣組では言えないようなことをざっくばらんに話し合える仲間。
5.政治的考え方を共有できる仲間:党派を作ろうというのではなく、考え方を切磋琢磨できる仲間。

  その他いろいろな仲間作りが可能であろう。動物の世界ではこうした仲間作りというものは恐らく無いと思われる。人間は知的本能を持つため、生存にとってより都合の良い仲間作りを知的な分野で求めることができる(21.11.18「本能論」・21.12.3「生存本能には何があるか?」・23.9.5「知的本能」)。人間の集団はこうして形作られることになり、それは自己組織化原理にも合致することである(21.6.9「自己組織化)。だが世界にとって良い仲間作りだけが行われているわけではない。各国は防衛のための同盟関係や、経済協力を中心とした協力関係を築いており、それが世界を三分するような形になっている。簡明に表現すれば、自由主義諸国と権威主義的ならず者国家群、そしてイスラム諸国である。こうした国家による仲間作りは現状では避けられないものであり、それは必然的に対立関係を生み出している(21.6.2「現実主義(現実論)」)

  未来世界では、人間集団にも格付けが行われるようになるだろう。主として国家同士の関係の評価が行われることになるだろう。未来世界においても人間集団の形成は当然あることから、国家同士でも仲の良い国家同士の間で、何らかの特別な関係が生まれるだろう。同様に敵対関係を持つ国同士が、悪い関係を作る可能性もある。未来世界ではそうした悪い関係を排除することまではできないが、それを評価して国家格に反映させることはできる。そうした方法によって、悪い関係を作らないように、ゲーム理論的に世界を導くことは可能だろう(20.9.24「ゲーム理論とは何か?」)

  未来世界では、人間集団の良い面は大きく強調されることになる。ニュースの多くはこうした個人または集団同士の良い関係に関するものが多くなり、それによって人々は、協調・共生が人間の生存にとって良いことだと認識するようになり、国家の政策に対してもそれを求めるようになるだろう(21.1.10「未来世界の良いニュースと悪いニュース」 ・21.8.4「協調的人間と攻撃的人間」・23.8.22「競争から共生へ」)。それは「情報が人を変える」という普遍的原理に基づいている。現在の人間が諸悪に染まっているのは、世界に競争や紛争・戦争があるからであり、もしそうした諸悪の事象が無くなれば、人間はそれに適応して善なる心を持つようになるだろう。それは人間の歴史や国家の歴史を観てみれば分かることである(23.4.12「ノムが掲載しないニュース」)

  人間の本能は簡単に変わるものではないが、人間の在り方は環境や情報で大きく変えることができる。幸い人間は自らの環境を改善するように知能を働かせてきたことにより、生活環境は太古の昔から比べるとはるかに良くなった。だが一方、その犠牲を自然界に押し付けてきたことで、公害や環境破壊、そして地球温暖化を生んできた。もうこれ以上犠牲を自然界に押し付けることはできなくなっており、人間が絶滅しないためにも、その対策は喫緊の物になっている。一方情報がIT革命で良い情報も悪い情報もあまねく世界に伝わるようになって、人間の心はより懐疑的・攻撃的になってきている。もし情報を制御して、本質的なことを伝えるようにすれば、人間はより良い心を持つようになるだろう(21.1.7「制御思想」)。たとえば事件を伝えるにしても、犯人がどういう罰を受けるようになるかということを含めて、勧善懲悪的な報道をすれば、同じような犯罪は激減すると思われる。現代の報道は価値観を含めずに事実だけを無味乾燥に伝えているため、模倣犯罪が多く生まれる結果を招いている(23.4.18「不適切な情報の不適切な人物への流布の恐怖」)。人間集団が情報でどのように変わるか、項を改めて説明してみたい(4.30「情報論」予定)

(3.27起案・起筆・4.27終筆・4.28掲載)


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