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【時事評論2023】

【時事短評】イスラエルとパレスチナの和解についてチャットGPTに聞く

2023-12-08
  夢の中で、ノムに対して敵対的な行動をする同僚に対して、報復的な措置を取った。夢から覚めた後、とても後悔した。状況論的に言えばそうするのはごく自然だったかもしれないし、人間の本能からしても当然だったかもしれない。だがそれでは物事が解決しないことはノムにはよく分かっていたからである。先日、職場の隣の犬猿の仲になっている住人に対して、職員である私が、職場で取った柿を持って行って上げた。びっくりしたような顔をしていたが、とても喜んでくれた。少なくとも私に対しては和解が成立したと思う。これまでしばしば落ち葉や毛虫のことで苦情を言われてきたが、怒ったり反発していると余計に事がこじれると思って、なだめすかしてきた。和解攻勢をかけたことで、事態は良い方向に向かうかもしれない

  そんなことがあったので、イスラエルとパレスチナがどうしたら和解できるかについて、一服しながら考えた。ふと、チャットGPTに聞いてみたらどういう回答が返ってくるだろうか、と思いつき、早速試してみた。つい昨日のニュースで、ブラジルの議会にチャットGPTが考えた法案を提出したところ、満場一致で可決された、という画期的な報道があったばかりでもあったからだ。すると以下のように、非常に賢明だが非現実的、かつ文章も誤ったものが返ってきた。これまででは最も長い文章であった。以下にそれを紹介する。

 《 質問 》イスラエルとパレスチナを和解させるにはどうしたらよいですか?

 《 回答 》イスラエルとパレスチナの和解については、非常に複雑で困難な問題であり、多くの要素が関与しています。以下にいくつかの一般的なアプローチを示しますが、これらは必ずしも解決策とは限りません。(以下、番号はノムが付した)

1.対話と交渉: 両者が平等な立場で交渉テーブルにつくことが重要です。これには、互いの立場を理解し、尊重することが含まれます。

2.国際的な仲介: 国際社会が中立的な立場から仲介し、公正な解決策を見つけることが求められます。

3.教育: 互いの文化、歴史、宗教についての理解を深めることで、敵意や偏見を減らすことができます。

4.経済的な協力: 共同の経済的利益を追求することで、両者の間に信頼関係を築くことができます。

5.人道的な援助: 地域の人々が基本的な生活を送るための支援が必要です。これには、食糧、医療、教育などが含まれます。

これらのアプローチは、長期的な視点と持続的な努力を必要とします。しかし、これらの問題は何十年にもわたって存在しており、短期間で解決することは難しいと言わざるを得ません。それでも、和解のための努力は続けられています。最終的には、平和的な解決策を見つけるためには、すべての関係者が協力し、対話を通じて理解を深めることが必要です。それぞれの立場を尊重し、公正な解決策を追求することが重要です。それぞれの人々が平和で安全な生活を送ることができるように、私たちは引き続き最善を尽くすべきです。この問題については、専門家の意見や最新の情報を参照することをお勧めします。

  回答はこの後も、「この問題については、専門家や・・」の部分が5回も繰り返された。そして「安全な生活を送ることができるよ」で止まってしまった。さすがにチャットも間違いに気づいたらしいが、修正されることは無かった。チャットGPTの不完全性が明らかになった事例である(7.4「チャットGPTに見る大規模言語モデルの限界と対策」)

  この回答は実に常識的で穏健で、誰にでも受け入れられるものであると思われる。ノムにもこれ以上の解は考えられない。だが非現実的であるという点で、この提案が上手く行くとは思えない(21.6.2「現実主義」)ノムの考え方は次項で示したいが、もしイスラエルとハマスのどちらかが、一方的に和解行動を取った場合は、これらの提案が実行される可能性はゼロではないと思われる。これは確率論の問題であり、状況論の問題である。そして最終的には運命論の問題となるだろう(20.11.7「運命論」・21.1.18「状況理論」・11.4「確率論」)どちらが先に和解の姿勢を示すかと言えば、それはイスラエルでしかない。イスラエルはこれまで強硬ではあるが冷静に事を準備し、それを世界に伝え、行動してきた。市民の犠牲もやむを得ないとはっきり世界に宣言している。だがハマスは狂信的テロ集団であり、まともな思考をしておらず、被害者の立場であることを宣伝するばかりで、解決の糸口すら示していない。世界はハマスを相手にしてはならないのである(10.14「イスラエルとハマスのどちらに大儀があるか?」)。イスラエルはネタニアフ首相の責任論もあって、国論が分かれている。妥協の余地はあると思われる。だがイスラエルが和平に繋がる提案をしたとしても、恐らくハマスに聞く耳は無いだろう。だがハマスも財政的に追い詰められているようであり、妥協に転じる可能性はゼロではない。

(12.8起案・起筆・終筆・掲載)


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