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【時の言葉】外出を控え、資源消費を減らそう(2022.6.20))

【時事評論2022】

【時事短評】メディアのでたらめさを斬る!

2022-08-29
  ニュースを拾う作業をしていて、読売新聞が8月28日付で発信したニュース「ロシア退避のウクライナ人に「無期限滞在」認める…大統領令発効、高齢者らに支援金も」のトップにプーチンの顔の写真が掲載されていた。確かにプーチン絡みの記事内容には違いないが、他のメディアもこうしたありきたりの手法を駆使して記事を補強している。だが視聴者の立場からすると、プーチンの顔など見たくもないのである。記事を検証する立場でなければ、この記事は飛ばしているだろう。毎度吐き気を催すのは嫌だからである。

  また顔写真を使う場合に、印象付けをするために記事に沿った雰囲気を醸し出す写真を選んでいる。今回読売新聞が選んだプーチンの写真は、如何にも疲れ切った表情に見える。眼には精気がなく、元気のカケラも見えない。どうして読売新聞がこうした写真を選んだのかは分からないが、ある意味ではプーチンを貶めようという意図があるのかもしれない。だが意図がどうであれ、視聴者としてはプーチンの顔など見たくもないのである。

  世界にプーチンの顔を知らない人はいないと思われる。なのになぜ毎回このような顔写真を掲載するのか、その意味が分からない。ニュースであるのに古い情報が添付されているということになる。また時には、記事とは関係がないプーチンが移り込んだ場面写真が用いられることもある。それもまた視聴者を誤解に導くことに繋がり、何が何でも写真を載せなければならないとメディアは考えているようだ。

  そうした編集の様子がノムには想像できる(7.18「メディア報道における状況論」)。記者があまたの情報の中から記事を選び、その記事に合いそうな写真を情報部門に依頼し、情報部門はあまたの写真の中から適当に写真を選んで記者に伝送する。これで記事が出来上がることになり、それはデスクに送られる。デスクで記事と写真が問題ないと判断されれば、それは紙面編集部に送られる。紙面編集部では適当な場所に配置を決め、最終稿をデスクに再送する。デスクがOKを出せば、それは印刷部門に送られて、新聞として発行される。時にはこうした過程でデスクが記事内容と写真の整合性に疑問を持ち、写真を入れ替えさせることもあるのかもしれない。ノムは新聞発行を少々手伝った経験があるが、大手の新聞社がどういう体制でこうした作業を行っているのかは知らない。だが時間との競争の中で、いつしかルーチン化していくことで、作業がワンパターンになってしまっている恐れはあるだろう。それが読者の感覚と乖離してしまう原因の1つであると考えている。

  また多くもメディアが記事とは関係のないイメージ写真を掲載することが多い。これは新聞記事ではあり得ないことだが、ネットニュースではしょっちゅう行われる。これも同じ理由なのかもしれないが、単に文字だけのニュースでは迫力がないと考えているのか、記事内容に類似した関係ないイメージ写真を載せるのである。視聴者の立場からすれば、それは写真から想像されるイメージを植え付けられることを意味するつまり洗脳手法と大して変わりが無い(21.12.20「ネットによる洗脳」)

  情報というものが、こうしたイメージによって操作されていることを考えると、メディアは真実を伝えるということよりも、迫力を大きくして如何に読ませるかを優先していることが良く分かる(21.5.18「メディアは利益優先に毒されている」)。それによって視聴者が得る利益は何もない。メディアには、こうした疑似的アピール手法は即刻止めてほしいと要望したい(7.19「メディアの役割と責任」)


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