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【時事評論2023】

【時事短評】米国・日本は迎撃気球を開発せよ!

2023-02-12
  12日のニュースでは、中国の偵察気球とみられる物体をNORADが撃墜したというものがあった。カナダのトルドー首相は11日、カナダ領空を侵犯した飛行物体の撃墜を命じ、カナダと米国の防衛組織、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)の米戦闘機がカナダ北西部のユーコン準州の上空で撃墜したという。これまでの世界各地における中国の偵察気球問題がここにきて一気に高まったのは、米国が最初にこれを中国の偵察気球であると認知したからであろう。日本にも同様のものが飛来していたにも拘らず、ほとんど話題にもならなかった。だが米国がこれを追跡し始めたことは言い訳から納得できるが、最終的に海洋上でミサイルと言う高価な兵器を用いて墜落させたという結末には違和感を覚えた。なぜ針で突くような形で気球に穴を開け、ゆっくり落下させて機器を回収しなかったのかと言う疑問である。

  米国は当初、住宅地への落下を危惧して撃墜をためらったと表明していた。1日にはバイデン大統領が撃墜を許可していたというから、米軍は中国の偵察を許した結果になる。ただその得たデータを気球が送信することは妨害したとしており、一定の目的は達していたのであろう。その意味で気球がどういう経路を辿るか観察し続けた、という言い訳は納得できる。だがノムは気球情報の第一報が入ったときから、米軍はなぜ気球に穴を開けて自然落下させて回収しないのかと、疑問を持ち続けていた。どうも米軍は威力のある最新兵器は開発していても、こうした原始的ともいえる気球対策を講じていなかったようである。偵察気球はそれなりに優位性があり、定点観測ができること、天候に左右される割合が低いこと、そして何よりも、費用が格安であること、がある。ならば米軍側も、高価なミサイルで撃墜させるよりも、費用の格安な迎撃気球を開発すべきであった

  ノムの提案する迎撃気球について述べたい。気球はそれほど大きなものでなくても良い。敵国の気球を発見したならば、その進路を予想して迎撃気球を打ち上げ、カメラで追跡しながら近づかせる。そして吹き矢のように鋭い針を発射して気球に穴を開け、中のヘリウムガスをゆっくり放出させて、自然落下させる。そうすれば人家に甚大な被害を与えることもほとんどなく、しかも回収した偵察機器や通信機を調査することができる。米国・日本はすぐにでもこうした迎撃気球を開発できるだろう

  しかし後でよく考えたところ、中国もそこまで馬鹿ではないだろうから、高度が下がった時点か着地した衝撃かで自爆させる仕掛けをしているかもしれないことに気づいた。そうなると、高度を変えずに偵察気球を何らかの形で山中に誘導して落すしかないかもしれない。それはかなり危険なことであり、やはり洋上で墜落させるのが一番良いであろう。問題はどうやって偵察気球を洋上に持っていくかであるが、中国は軌道が変わったことを察知して自爆装置を働かせる可能性もあり、その方法は極めて難しいことであることと思われる。やはり米軍の判断が最善だったのかもしれないが、いずれにしても気球が兵器であるとするならば、それに対抗する迎撃気球の開発は必要となるであろう。評論の中には、気球で核兵器を運ぶこともできることを指摘しているものもあった。


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