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【時の言葉】外出を控え、資源消費を減らそう(2022.6.20))

地球温暖化・自然災害関連

2020年

2020年12月26日:インドで世界最悪の大気汚染/近年、世界最悪レベルの大気汚染に悩まされているインドで、2019年は大気汚染による呼吸器疾患などで約170万人が死亡したことが研究で明らかになった。(時事通信)


2020年12月10日:世界食糧計画(WFP)がノーベル平和賞/国連の世界食糧計画(WFP)は10日、新型コロナウイルスの影響によりオンラインでノーベル平和賞を受け取り、同ウイルス感染症よりもさらに大きな悪影響をもたらしかねない「飢餓のパンデミック(世界的な大流行)」を警告した。WFPのデービッド・ビーズリー事務局長は、「無数の紛争や気候変動、また飢餓が政治的・軍事的兵器として広く用いられていること、さらにこれらすべての事態を急激に悪化させる世界的な疾病の大流行で、現在2億7000万人が餓死に向かう行進をしている」と述べた。オンライン形式で開かれたノーベル賞授賞式典に、イタリア・ローマのWFP本部から参加したビーズリー事務局長は、「こうした人々の求めに応えられなければ、新型コロナウイルス感染症の影響がかすむような飢餓のパンデミックを引き起こすことになる」と警告した。(AFP時事) 
 
2020年12月8日:メルケルの脱原発の苦悩/2011年の東日本大震災で福島原発の事故を見たメルケル首相は、「福島がすべてを変えた」と国民に訴え、2022年までに原発を全廃するすると宣言した。この、ほとんど思いつきに近いエネルギー転換政策が国民を感動させた。彼らにしてみれば、40年来の夢がようやく実現するのである。当然、議員も浮き足立って付和雷同。脱原発法案はあっという間に国会を通過した。そしてそれを国民も諸手を挙げて支持した。だがその年が近づいており、ドイツは絶望の淵に立たされている。かつては原発大国であり、石炭火力と併せて電力の大部分を賄っていたからだ。あれから9年の歳月が過ぎ、福島事故当時に17基あったドイツの原発のうち、すでに11基が停止した。しかし、その代替に火力発電が投入されたためCO2は減らない。一方、再エネ電気は潤沢な補助金のおかげで急増し、全発電量の4割前後を占めるに至ったが、お天気次第なので給電指令に応じられないのが致命的だ。また、再エネの補助金は一般国民の電気代に乗っているので、今や電気代はEUで一番高い。ドイツの脱原発は、今のところ国益にはあまりつながっていない。物理学者メルケルが、これらを想定していなかったとは思えない。国民も次第に何かおかしいと感じている。それでも、メルケルはいまだに健在だ。メルケルはおまけに去年、果敢にも、2038年までに石炭火力もすべて止めると宣言した。ドイツの自然エネルギー志向はポピュリズム政策の最たるものだといえるだろう。逆にオランダ政府は今年の9月、CO2削減目標の達成のため、3~10基の原発の新設を検討すると発表した。現在、オランダの電源は天然ガスと石炭が8割以上を占める。原発は1973年に建設された1基のみが稼働している。日本でもやっと原発に目が向いてきた。国家の将来が掛かっている。筆者は現状での原発稼働に賛成である。時間を掛けて未来世界までに脱原発・核融合推進に向かえば良いと考える。放射能は恐ろしいものではないからである。(プレジデントオンライン)

 
2020年12月6日:ロシアでハンバーガーを食べたくなった男がヘリコプターをチャーター/ロシアによるクリミア併合が起きた2014年、マクドナルドは「運営上の問題」としてクリミアにあった3店舗の営業停止を決めたが、今も営業は再開されていない。だがクリミアでは営業停止になったマクドナルドの代わりに、ロシアのハンバーガーチェーン店「RusBurger」がオープンしているという。 そんなクリミア半島で休暇を過ごしていた男性が、マクドナルドの商品が食べたくてたまらず、ヘリコプターをチャーターして370キロ以上も離れた店舗へ向かった。ガールフレンドと共に約5600円分の食事を楽しむと、またヘリコプターでクリミア半島に戻ったという。そのチャーター代は往復で約28万円もかかったそうだ。このニュースを見た人々からは「バカバカしいな」「まあ彼のお金だからどう使うかは本人次第だよね」「専属シェフでも雇えばいいのに」「コロナで仕事を失った人達にそのお金を寄付してあげて」といった声があがっている。不思議に地球温暖化に絡めて、エネルギーの無駄遣いだと指摘する人はいなかったようだ。もし未来世界ならこんなことは不可能だし、もしあったら人間界からの「追放」が言い渡されるであろう。(TechinsightJapan)

 
2020年11月30日:アマゾン森林破壊が過去最高/ブラジルの国立宇宙研究所(INPE)は11月30日、同国北部にある世界最大の熱帯雨林アマゾンでの破壊面積が、2019年8月から2020年7月までの1年間で約1万1000平方キロに達したと発表した。破壊された面積は前年比で9.5%増え、過去12年間で最悪の規模だという。モウラン副大統領は「(アマゾンを保護する)われわれの努力は緒に就いたばかりで実を結ぶには時間がかかる」と述べた。2019年1月に就任したボルソナロ大統領はアマゾン地域の開発に意欲的で、熱帯雨林保護に後ろ向きな政策を取ってきた。違法な焼き畑や森林伐採を助長しているとの見方が強い。森林火災も急増しており、フランスのマクロン大統領らヨーロッパ首脳から強い批判を受けている。未来世界であったなら、ボルソナロは大罪で裁かれ、恐らく人間界追放となるだろう。(産経ニュース)

 
2020年11月30日:中新世のメガドロン(巨大サメ)の絶滅は温暖化への不適応によるとの新説/古代のどう猛な巨大サメ、メガロドン(学名:Otodus megalodons)は、餌が豊富で天敵が少ない浅瀬の暖水域の「託児所」で子どもを育てていたが、寒冷化が進んで海水面が低下したことで子育てに安全な沿岸水域が見つかりにくくなり、それが一因で結果的に絶滅したと考えられるとする論文が先週発表された。温暖化はさまざまな形で多くの生物を絶滅させる可能性がある。(AFP時事)

 
2020年11月27日:イスラム・フーシ派が海洋汚染を回避/イエメン西部ホデイダに近い紅海で2015年から放置されている石油タンカーをめぐり、イエメンの武装組織フーシ派がこれまで拒んでいた国連調査団の受け入れを認めた。タンカーには約110万バレルの原油が残ったままで、腐食が進む船体の状態が悪化すれば油が流出しかねず、環境汚染への懸念が強まっている。タンカーは日本企業が1970年代に建造し、かつては海上の石油備蓄施設として利用されていた。2015年にイエメン内戦が激化すると、イエメン政府と対立するフーシ派が現場海域周辺を支配。戦況の悪化とともに、船体の維持補修作業ができなくなっていた。(時事通信)

 
2020年11月25日:中国がコロナ後に昨年を上回る温暖化ガスを排出/国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長は25日、2020年の中国の温暖化ガス排出量が前年比で増加するとの見通しを明らかにした。新型コロナウイルス流行後に増えたという。ノルウェーのエネルギー大手エクイノールが主催したデジタルエネルギー会議で発言した。中国の今年の石油需要について、IEAは2019年の水準を「わずかに上回る」と予想していると述べた。天然ガス需要は昨年を「大幅に上回る」と語った。「石油需要の構造的な減少は見られない」とも述べた。ビロルは米国について、バイデン次期大統領が炭素の回収・貯留、小型原子炉、蓄電池などクリーンエネルギーの技術革新に「大きな後押し」をしてくれると期待していると語った。また「米国がパリ協定に復帰すれば気候変動に対する取り組みに大きな弾みをつけることになる」と述べた。(ロイター)

 
2020年10月23日:ASEANが持続可能な開発目標を発表/ASEAN事務局は10月23日、持続可能な開発目標(SDGs)に関する報告書「ASEAN SDG Indicators Baseline Report – 2020」を発表した。同報告書はASEAN各国の2016~18年の統計に基づき、SDGsグローバル指標(SDGs Indicator)の現状をまとめたもの。国連が提唱するSDGsには、貧困や飢餓の削減、産業基盤、気候変動など17項目の指標がある。同事務局のプレスリリースによると、今回の発表は、ASEAN各国のSDGsの達成状況をモニタリングし、各国あるいは地域における政策立案を支援する目的がある。
  報告書は全17項目のうち13項目を取りまとめている(添付資料表参照)。このうち、貧困に関しては、ASEAN域内人口の13%が各国で定める貧困線未満の生活水準にある。飢餓についても、5歳未満の子どもの27%が栄養不良による発達阻害(Stunting)の状態だ。他方、識字率では、ASEAN10カ国中7カ国で90%超に達している上、安全な飲み水や家庭への電力供給の比率はそれぞれ8割、9割超と高い。また、ASEAN10カ国平均で1人当たりの実質GDP成長率は4.5%に達している。しかし、気候変動関連の災害で、10万人中3,524人が死亡または行方不明になっている。
  ASEAN各国におけるSDGsの進展度合いも報告している。例えば、インドネシアでは2018年に貧困率が初めて1桁台(9.8%)まで下降した(目標項目1:貧困をなくそう)。また、同年のシンガポールの1日当たり鉄道利用者数は350万人(延べ)となった(目標項目9:産業と技術革新の基盤をつくろう)。タイでは、2000年~2015年の国連ミレニアム開発目標(MDGs)期間中、人口に占める栄養不良率が34.5%から7.5%まで減少した(目標項目2:飢餓をゼロに)。ベトナムでは、熟練工の比率が2000年の10.3%から2016年までに倍増した(目標項目4:質の高い教育をみんなに)。報告書は、新型コロナウイルスの感染拡大によって、各国のSDGsの進展にも悪影響が及ぶことも示唆した。(ジェトロ・ビジネス短信)

 
2020年10月13日:今後10年で太陽光エネルギーが80%との予測/国際エネルギー機関(IEA)は13日に公表した年次の世界エネルギー見通しで、太陽光発電が今後10年の再生可能エネルギーの供給拡大をけん引すると予想した。現在と条件が変わらないという前提で、再生エネは発電量全体の伸びの80%を占めると見込む。IEAは既に発表された政策や目標を反映する中心的シナリオとして、再生可能エネが2025年までに石炭に代わり、最大の電力供給源になるとの見通しを示した。太陽光と風力の世界の発電量に占める割合の合計は2019年の8%から30年には30%近くまで上昇する見込み。太陽光発電能力は年平均で12%拡大すると予想する。IEAのビロル事務局長は「太陽光が世界の電力市場の新たな王様になるとみている」と述べ、政策面で変化がないという前提では、2022年以降は、発電設備の展開で毎年、記録を更新するだろうとした。IEAによると、技術の成熟化やさまざま支援措置によって主要な太陽光発電事業の資金調達コストが低下し、全体の発電コストの低下につながった。大半の国では、太陽光発電は新しい石炭火力あるいは天然ガス火力の発電所よりもコストが低くなっているという。また、2020年時点で発電量が拡大を続けている主要な電力供給源は再生可能エネルギーのみだと指摘した。一方、太陽光および風力の発電が増えているにもかかわらず、2021年の二酸化炭素(CO2)排出量は再び増える見通し。2020年は2.4ギガトン減るとみられている。2027年に2019年の水準を超過し、2030年には36ギガトンまで増えると予想した(ロイター)

 
2020年10月12日:数十年後、夏の北極海から氷が消える/世界最大の北極遠征調査プロジェクトの調査船が12日、ドイツ北部ブレーマーハーフェン港に帰還した。気候変動が北極圏に及ぼす影響について1年以上にわたるデータ収集を行い、持ち帰ったのは北極海が死にかけているという壊滅的な証拠と、数十年後には夏の北極海から氷が消えるという警告を発表した。この調査には総額1億4000万ユーロ(約175億円)を投じられている。このプロジェクト独アルフレート・ウェゲナー研究所の大型砕氷船「ポーラーシュテルン(Polarstern:北極星)」号には調査団として20ヵ国から数百人の研究者が参加した。「北極海がどのように死につつあるのかを私たちは目撃した」。団長を務めた大気学者マルクス・レックスは帰還目前、AFPの取材に、「気候変動の震源地」とみなされている北極圏の海氷に地球温暖化が甚大な影響を及ぼしているのを調査団は目の当たりにしたと語った。今後20~30年以内に「夏期の北極海から氷が消える」と警告した。(AFP時事)

 
2020年10月11日:カリフォルニアの山火事が記録的惨事/北カリフォルニアで発生した複合火災「AugustComplex」は先日、ギガファイアのしきい値である100万エーカ−を超え異常に大規模な山火事となった。これは、カリフォルニアの近代史上初のギガファイアにあたり、前回の記録的な火災(2018年の「メンドシノ複合火災」)により燃やされた総面積の2倍以上の規模だという。8月中旬の相次ぐ落雷により始まった火災は、ロードアイランド州全体よりも大きなひとつの大規模火災に発展した。消火されたのは54%のみで、7つの郡にまたがる遠隔の険しい山々を燃やしているという。(GIZMODO)

 
2020年10月10日:台風14号が東南にUターン/極めて珍しいことに台風14号は一時勢力を強めて日本に接近したが、まるで円を描くように南東に進路を変えて勢力を弱めた。太平洋上空に表れた空気の渦が原因と見られる。だがこのような現象は筆者も初めて見たような気がしており、異常気象の一端ではないかとも思えた。(産経新聞)

 
2020年10月8日:英ウイリアム王子が環境賞創設/英国のウィリアム王子が8日、環境賞を創設した。地球最大の問題に対する革新的な解決策をたたえることで「悲観を楽観に」変えたいとしている。ウィリアム王子の首都ロンドンの事務所によると、「アースショット賞(Earthshot Prize)」は今後10年間、賞金100万ポンド(約1億3700万円)を毎年5の個人・団体に授与する予定。「変化を促し、今後10年で地球を修復するための一助となる」ことを目的としている。良いことだが考えが甘い。単なる自己宣伝としか思えない。(AFP時事)

 
2020年9月28日:アフリカで象が細菌感染死か?/ジンバブエの野生生物当局は28日、細菌感染が原因で死んだとみられるゾウが新たに12頭見つかり、計34頭になったと発表した。死骸はうつ伏せの状態で見つかっており、ゾウが「極めて唐突に死んだ」ことが示されているという。ゾウの死因について、ジンバブエ国内で行われた検査では、細菌感染による出血性敗血症が指摘されている。野生動物はおおむね8月から11月に当たる乾期高温時に病気にかかりやすい。ジンバブエでは近年、気候変動の影響で一層深刻化した干ばつが続いており、野生動物は水や餌となる植物の不足に直面している。隣国ボツワナでも今年、シアノバクテリア(藍藻)という細菌の毒素が原因で約330頭のゾウが死んだという。(AFP=時事)

 
2020年9月25日:中国は温暖化対策でもアメリカをリード/地球温暖化をめぐり、中国の習近平国家主席は2060年までに二酸化炭素など温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする目標を表明した。国連が24日に開いた気候変動に関するオンライン会合では、グテーレス事務総長が中国と、今月半ばに温室効果ガスの新たな削減目標を発表した欧州連合(EU)を紹介して「勇気づけられた」と歓迎したが、実現性を疑問視する声も出ている。習は22日、国連総会で行ったビデオによる一般討論演説で、30年までに排出量が減少に転じる「ピークアウト」を達成し、60年までに排出量と除去量の差し引きをゼロにする「実質ゼロ」を実現するとした。トランプ米政権が温暖化対策に後ろ向きな中、環境分野での存在感を拡大する狙いがあるとみられる。24日のオンライン会合では、環境問題に関心が高い欧州の参加者が中国を評価した。英国のジョンソン首相は「世界に向けた力強いメッセージになる」と言及。地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」策定に携わったフランスの元大使も「他国も後れをとってはならない」と持ち上げた。習氏の発言が好意的に受け止められたのは、各国が新型コロナ対応に追われる中で、地球温暖化への取り組みが後回しになるとの懸念からだ。米西部カリフォルニア州のニューソム知事は23日、35年までにガソリン車やディーゼル車の新車販売を事実上禁じる行政命令に署名したが、世界の取り組みは停滞気味だ。ただし、中国が設定した目標の効果や実現性を疑問視する意見もある。科学者らで作る国際研究機関「クライメート・アクション・トラッカー」は、中国が「60年までの実質ゼロ」を実現すれば2100年までの気温上昇がこれまで予測した2.7度から、2.4~2.5度に抑えられると分析。それでも、パリ協定が掲げる目標の「1.5度」には届かない。また、中国は目標達成の具体策を示しておらず、実現性は未知数だ。中国は石炭火力発電所の新規建設を進め、消費量も増えており、多くの米メディアは「実現することはかなり難しい」と、中国の本気度を疑問視する。習の積極的な気候変動政策が、米中関係に及ぼす影響も指摘される。トランプ大統領はパリ協定が米国にとり不公平だとして離脱を決めたが、11月の大統領選の民主党候補、バイデン前副大統領は環境重視の立場から復帰を主張。米政治学者のウォルター・ラッセル・ミード氏はウォールストリート・ジャーナル紙への寄稿で、バイデン氏が勝利すれば、中国は環境問題を通じた緊張緩和を促そうとする可能性があると指摘した。(産経ニュース)

 
2020年9月24日:国連で化石燃料産業へと投資停止を提言/地球温暖化に歯止めをかけるため、パリ協定で各国が掲げた温室効果ガスの排出削減目標の引き上げを呼び掛ける国連の首脳級会合が24日、オンラインで開かれた。主催したグテーレス事務総長は、新型コロナウイルス禍からの世界経済回復に当たり「脱炭素化を加速させる必要がある」と強調、化石燃料産業への投資をやめるよう訴えた。パリ協定策定に携わったフランスのトゥビアナ元担当大使は日本などを名指しし「真の温暖化対策のリーダーになるには石炭(火力発電)への支援をやめなければならない」と批判した。(共同通信)

 
2020年9月22日:中国・習近平が2060年までにCO2ゼロ目標を打ち上げる/中国の習近平は22日の国連総会における一般演説で、2060年までに温室効果ガスを実質ゼロにする目標を表明した。中国の最近の悪質行動を中和するためのプロパガンダと思われる。実現は不可能である。コロナ禍での勝利を喧伝し、国際支援でも喧伝してきた中国が、環境問題でも世界をリードしているという印象を世界に植え付けるための嘘である。中国はあらゆることで嘘を平気でついてきた。今回もその1つである。(9.30記)

 
2020年9月21日:北極海の海氷面積が4割減少/今年夏の北極の最小海氷面積は15日に記録した374万平方キロで、約40年間で2番目に小さかったと、米雪氷データセンターとNASAが21日、発表した。2010年までの30年間の平均と比較して4割小さかった。北極の海氷は秋から冬に広がり、春から夏に解け、毎年9月半ばに最小となる。同センターによると、年最小面積の小ささは2007年以降の最近14年が多く占める。北極は地球温暖化の影響が最も顕著に現れる地域で、同センターは海氷縮小は永久凍土の融解と並び「北極の温暖化の一例」と指摘。地球全体の気象のパターンや海洋の循環に影響を及ぼすと警告する。(共同通信)

 
2020年9月13日:米国で山火事が数州で猛威/米西部太平洋岸のカリフォルニア・オレゴン・ワシントン各州で、史上最悪規模の山火事被害が拡大している。このうちオレゴン州の状況は最も深刻で、約50万人に避難準備指示が出されている。 これまでに少なくとも25人が死亡、焼失面積は合計でニュージャージー州と同程度に達した。 オレゴン州のブラウン知事は被害が起きている3郡では死者数がさらに増加する可能性があるとし、数十人が行方不明になっていると指摘した。各州は灰や煙に覆われて空が暗くなり、大気汚染の状況は世界で最低水準に低下した。山火事の被害が拡大した背景には、同地域が記録的な熱波に見舞われていることがある。科学者らは、地球温暖化によって降雨や乾燥の度合いが極端になり、植物が繁茂した後に気候が乾燥したことで山火事の「燃料」が豊富になったと指摘する。カリフォルニア州のニューソム知事は「これは気候によって引き起こされた緊急事態だ」と述べた。

2020年8月24日:フランスの山火事が昨年の30倍/フランスでは干ばつにより山火事が多発し、その焼失面積が昨年の30倍に達した。

 
2020年8月12日:カナダの研究ではシロクマの頭数が増加/シロクマは北極の温暖化による絶滅が危惧されてきたが、近年の研究でカナダのトロント大学の研究チームは逆に頭数増加を指摘している。またカナダの元ビクトリア大学の研究者も同様の指摘をしている。海氷の減少はシロクマにとって必ずしも不利なことだけではないようで、海中の植物プランクトンの増加によるオキアミ大発生、それを餌とする動物(魚類を含む)の増加はシロクマの餌環境を改善しており、繁殖期の春の海氷面積減少による影響もわずかだという指摘がある。

 
2020年8月6日:温暖化でハリケーンが史上最多発生予想/米海洋大気局(NOAA)は6日、大西洋でのハリケーン発生件数が今年、観測史上最多水準となる可能性があると発表した。名前の付く規模の勢力の熱帯低気圧は19~25個発生するとみられ、うち11個がハリケーンに発達すると予想している。このうち3~6個はメガハリケーンになるとの予想。

 
2020年7月26日:イラクでホテイアオイが河川を窒息させた/観賞用に持ち込まれた外来種のホテイアオイがチグリス・ユーフラテス両河川で異常繁殖し、河川に棲む生物を窒息状態にしている。本来ホテイアオイはリンや窒素を貪欲に吸収して河川を浄化する能力を持つ。だが定期的に撤去しないと水面を覆い尽くし、生物を窒息させてしまう。特に腐敗するときに酸素をゼロにしてしまう。回収して堆肥化すれば優良な肥料になり得るが、イラクにはその技術もカネもない。

 
2020年7月25日:北極圏で史上最高気温を記録/北極圏にあるノルウェー領スバルバル諸島で25日、史上最高気温の21.7度を観測した。北極点から約1000キロに位置する。1971〜2017年で3〜5度の気温上昇が観測されており、特に冬の気温上昇が最も高くなっているという。ここには世界規模の大惨事に備えて2008年から世界各地の種子を保管しているスバルバル世界種子貯蔵庫が設置されており、2016年には永久凍土の融解によって水が流れ込み、2000万ユーロ(約25億円)相当の修復作業が必要となった。

 
2020年7月21日:日本財団の笹川陽平が海洋問題を提起/笹川は21日の産経新聞コラムで、17世紀にグロチウスが唱えた「海洋自由論」を批判し、世界が一つに繋がる海の問題は一国では解決できないとして、海洋国家日本が国際社会の先頭に立って健全化に取り組む責任があると主張した。

 
2020年7月15日:日本が木材をアルコールに変える発明/木材のセルロースを日本が得意の発酵技術で発酵させてアルコールに変える技術を国立森林総合研究所の研究チームが開発した。目下のところ蒸留して木酒を造ることを目指しているが、これが世界的に化石燃料に代わるアルコール燃料として使われるならば、未来世界の燃料として木材が使うことが出来るかもしれない。乾燥木材1kgから60mlのアルコールが得られるといい、将来もっと収率が上がる可能性もある。

 
2020年7月12日:温暖化でアデリーペンギンが繁殖/温暖化は多くの既存生物にとって環境の激変をもたらすため、絶滅の危機に晒されるものが多い。一方その恩恵を享受する生物もあり、南極のアデリーペンギンはその一例である。日本の国立極地研究所の2010~2017年の調査によると、南極の氷床が減少したため、行動範囲が広がり餌が捕りやすくなったために増殖したという。南極の海氷面積は今世紀中に3分の2に減少するとみられるため、大繁殖する可能性があるという。北極ではシロクマが減る一方、餌となっていたアザラシは減少が食い止められているとのこと。

 
2020年7月10日:シベリアで異常高温化/広大で寒冷なツンドラ(永久凍土)地帯で最もよく知られるロシアの広漠としたシベリア地方は現在、気候変動によって変容を遂げつつあり、気温の上昇・森林火災の増加・ガの幼虫の異常発生・地盤沈下・洪水・カイコガの異常発生・地下のメタンハイドレート突沸などに見舞われている。科学者によるとその原因は地球温暖化だという。5月には、地元メディアが野草の花が咲いている写真を掲載、アイスクリームの売上高も30%上昇したという。今年の冬の平均気温は、130年の観測史上最も生高く、冬季の平均値を最大6度上回った。
 蛾の専門家は、「長年経験した中で、これほど巨大で成長が速いガは見たことがない」と指摘し、森林に「悲惨な影響」をもたらすと警鐘を鳴らす。蛾による森林の食害は森林火災を誘発する。1〜5月半ばまでに燃えた森林は480万ヘクタールに達したと「グリーンピース」が報告。これらの現象は北極の異常高温化と連動していると見られる。

 
2020年7月3日:日本政府が石炭火力削減の方針表明/梶山弘志経済産業相が7月3日、旧式の石炭火力発電所について、「2030年度までに廃止する仕組みを検討する」と表明した。電力業界では驚きとして受け止められた。水面下では両者の間で検討されてきたが、時期が示されたことで電力業界に衝撃が走ったという。現在石炭火力依存率は32%となっており、国際的風潮(COP25でグテーレス事務総長が石炭火力の廃止を訴えた)の中で、特に欧州で金融機関がESG投資(環境・社会・統治への投資)優先の立場から石炭火力への新規投資を止める動きが広がっている。

 
2020年6月20日:北極圏シベリアで史上最高38℃を記録/世界気象機関(WMO)は2021年12月14日、ロシアのシベリア地方で2020年6月20日にシベリア北東部サハ共和国にあるベルホヤンスクで観測された気温38度が、北極圏での観測史上最高の気温だったと公式に認定した。シベリア地方は2020年夏、熱波の影響で平均気温が平年より10度も高く、火災などが相次いだ。北極圏は世界で最も急速に温暖化が進む地域の一つで、気温上昇は世界平均の2倍以上に及んでいる。2020年には南極大陸の最高気温(18.3℃)も更新されている。(読売新聞) (21.12.14記)


2020年6月13日:世界中の都市で環境が改善された/インドのガンジス川では周辺の工場からの廃水が無くなり、沐浴などによる汚れも無くなったために、黒ずんでいた水が澄んできた。カプリ島では観光客が居なくなって青の洞窟で透明度が上がり、魚が群れるようになった。各都市で青空が見られるようになった。人間活動がいかに環境を汚染していたかが証明され、人間活動は縮小されれば短期間に環境が改善されることも分かった

 
2020年6月5日:ロシア・シベリア(Siberia)地方の今年5月の平均気温は、例年より10度近く高かったことが分かった/インフォシークニュースによると、欧州連合(EU)の気候監視ネットワークであるコペルニクス気候変動サービス(C3S)によると、世界全体の5月の気温は1981〜2010年の同月平均より0.63度高く、米アラスカ州の一部・欧州・米国・北米・南米・アフリカの一部・南極で平均を超えた。 シベリアで異常な高温になっているということは北極圏での高温化の一環であり、これは既に専門家の間では指摘されてきたが、一般には報道されてこなかったようである。また5月29日のロシアでの火力発電所地盤沈下事故との関連についてはこの報道では述べていない。

 
2020年5月29日:ロシア北極圏で火力発電所事故/ロシア北極圏の都市ノリリスクで、火力発電所の燃料タンクの地盤となっている永久凍土が融解し、タンクから2万1千トンの燃料が流出し、大半が河川に流入した。その結果水質汚染は基準値の数万倍に達しているという。ロシア北極圏では過去最大の事故であろうとされる。この原因が北極海の高温化にあることは明白である。

 
2020年4月10日:イギリスが石炭火力発電停止/「脱炭素化」を推進しているイギリスは石炭火力を一部停止した。4割を石炭火力に依存していた。その後代替燃料として木屑ペレットを使用して既存の施設を運用しているところもあるが、多くの火力発電所はダイナマイトで爆破された。折しもコロナ禍に襲われ、電力需要が急減したのは幸いだった。
 
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