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【時の言葉】外出を控え、資源消費を減らそう(2022.6.20))

【時事評論2020】

人間本能の制御は可能か?

2020-10-05
  これまでの研究で「階層化」ということが重要であることがはっきりしてきたので、これを人間本能に当てはめてその重要度から分類してみた。するとおもしろいことに、重要な上位にランキングされた本能はどれも制御不能な本能であり、どんな体制であってもそれを制御することはできないと思われた。そしてそれほど重要ではない本能は人間界の仕組みなりによって制御可能と思われた。その境目のところにある本能の判断は難しいといえば難しいが、筆者には比較的容易に判断できた。
 
  そして制御不可能な本能の中にも、社会的仕組みによってある程度までは安定して制御可能だと思われるものがあり、また制御はできないが、それを別な方向に向けさせることは可能だと思われるものが多く、また完全に制御不能であってもその本能を満足させるように認めて、それなりの社会的仕組みを作ればその本能を満足させられることも分かった。まだ未熟で不完全な研究であるが、それなりの成果を得たと考えているので、徐々にそれ等を取り上げていきたい。
 
  今回の成果を得るまでの試行錯誤は説明が長くなるので省くとして、人間本能の重要度ランキングとその制御可能性についての表を公開する。以下のリンクから参照してもらいたい。この紙上では大雑把なところだけの要点を述べてみたい。ただし、本能の重要度の評価は筆者の独断によるものであって、検証は必要である。また本能の種類は23種に分けた。ランキングは1~23の範囲となっている。点数分布は男2~270点・女1~270点であった。
 
1.人間本能の最も重要なものは、男女ともに集団本能としての「共感」・「共助」・「同調」という社会的要素に関するものであった。「共感」は男女とも270点、「共助」は男240・女60点、「同調」は男女とも210点であった。
2.これに伴う適応」というものも最重要な本能に入っており、男女ともに45点であるが、男は9位であるのに対して、女は4位であり、女にとってその重要度がやや強いようだ。
3.逆に「子孫継続本能(子育て本能)」は、男9点に対して女は45点であり、順位も男10位に対し、女5位であった。
4.「快感」は性的快感だけではない、自己満足を含めた感覚的満足が含まれているが、男80点に対して女20点であり、明らかに差が認められる。順位も男6位に対して女11位であった。
5.「競争」は男90点・5位であるのに対し、女10点12位で、これも明らかに男女差が明確に出た。
6.同じ「共助」については生存本能に基づくものは強くない(男8点・女6点)が、集団本能に基づくものは極めて強く出ており(男240・女60)、1.で述べたように最大のものとなっている。これは人間が仲間意識を強く持っているということから、人間に特有なことかもしれない
7.「闘争」は集団本能に含めなかったこともあり、男72点・7位であり、女8点・13位であった。これも男女の差が明らかであろう。
 
  他にもいろいろ読み取れるが、上記した考察は一般的認識とかなりよく一致していると思われる。だがそれも筆者の認識との一致ということであるから、多くの人の評価を訊いてみたいところである。
 
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