本文へ移動
【時の言葉】外出を控え、資源消費を減らそう(2022.6.20))

【時事評論2020】

コロナ感染率・重症率に観る私論(11.18追記)

2020-09-17
  今日のニュースの中に、妊娠している女性、特に妊娠後期にコロナの重症化の傾向が見られるというものがあった。そこでまず男女の性差による感染率・死亡率がどうであるのか、また年齢による違いなどを改めて調べてみることにした。そして長年の自論である免疫というものについての筆者の考え方を披露したい
 
  まず男女比であるが、ニューヨーク市保健衛生局のサイトで紹介されている数字では、人口10万人当たりの感染者数は男で2192人、女は1877人であり、男の方が感染率が高い。その比は1.17であった。入院受療率は男性が10万人当たり622.7人であったのに対して、女性は同408.6人で、男女比は1.52であった。入院受療率については日本のように医療保険制度が整備されていないアメリカのデータであるので信頼できない。死亡数は男が10万人当たり205.6人、女は同120.3人で、男女比は1.71である。つまり男性の方が死亡率が高い
  英国「グローバル・ヘルス50/50」は、米国のCNNの協力により、世界中から新型コロナウイルスの性別データを集めて解析しているが、それによると70ヵ国のほぼどの国でも男性の死者数が女性の死者数の約1.5倍である。だがフランスは逆転しており、感染者の男女比は男性47%、女性53%と女性が若干多い。日本の国立感染研究所のホームページでは、感染率で男女比が約1.4倍の差があった。無症状感染者は7.2%であった。NHKの4月時点でのデータでは男女比が示されていなかった(これも隠蔽に属する/前項参照)。特に20代女性の罹患率が高いことが強調されていた。
  英ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)ジェンダー・アンド・グローバル・ヘルス・センターのサラ・ホークス所長は、致死率が男性の方が高くなる原因について、生物学的な原因もあるとしながらも、喫煙や飲酒をたしなむ人が女性よりも男性に多いことが主な原因だと説明している。新型コロナウイルスは、高血圧症や循環器系疾患、慢性の肺疾患などの基礎疾患がある人が、より重篤化しやすいと言われているが、ホークスはこうした疾患が、世界的に男性の方が多いと説明する。だが、「手洗い」に対する男性の意識の低さなどが原因とみる考え方もある。
  さいたま市の精神科医は、サイトカインストーム(過剰自己免疫)を女性ホルモンが抑える可能性を指摘している。結論的に言えば、新型コロナウイルスの重症化率が女性で低いのは、エストロゲン(女性ホルモン)が作用しているのではないかと推測している。だがこれは上記NHKの報道の説明ができない。
 
  筆者はこれらさまざまな医師や研究者の見解がある中、もっと基本的なことから推察した方がいいのではないかと考えている。それは人類の男女の役割の違いである。男は食物を得るために強健な体を持つようになった。生物界ではオスが必ずしもメスより大きいとは限らないが、哺乳類ではほぼオスの方が大きい。女は子を胎内で養育し、産んでからも一人前になるまで養育する。そのためメスは病気に掛かりにくくなっているのではないかと思われる。人類が数を増やすには男の数は少なくても良いが、女の数は多い方が良い。そのため女の方が丈夫にできているのではないかと思われる。特に妊娠時には子を守るために、女は免疫を強く働かせるようである。それは通常の病原菌やウイルスによる疾患には役立つが、今回の新型のようなウイルスに対しては初めての敵であるため、免疫が過剰に働いてしまう可能性がある。この考え方はNHKの20代女性の罹患率の高さを説明できるだろう。
 
  9月17日のNHKの国際報道で示された、日本国内の6月までのデータによれば、発熱などの症状があった妊婦感染者58人中、妊娠初期・中期だった人は38人中4人で10%、後期だった人は19人中10人で53%であったという。また酸素投与など重症化したのは前者で8%、後者で37%に達した。つまり妊娠後期になると重症化し易いということがはっきり分かったのである。不思議な事に、生まれた赤ちゃんについては、感染したという報告はなかったという。免疫の不思議であるが、子は母体からも守られているのである。通常、体液だけでなく、血液からもウイルスは発見され、特に便中に多いという。出産時の出血により赤児は血まみれになるのであるが、子は守られる。それは免疫の不思議というしかない。だがそうやって人類は諸々の病原菌やウイスルの攻撃から守られてきたと考えると、もしそうした免疫の仕組みがなければ、とうに人類や動物は滅んでいたかもしれない。
 
  こうした状況論・経験論から筆者は、免疫は病原菌やウイルスに晒されることで作られるという当たり前の結論に至った。だが現代は衛生志向からアルコール消毒が流行っている。町中を無菌状態にしようとばかりに消毒しまくっている。それはある意味で人類から免疫を作る機会を奪っていると筆者には思える。感染率・死亡率ともにゼロにしようという根絶思想がそこにはある。それは筆者の考え方と真っ向から反する「反自然」思考である。
  筆者はむしろ逆に、積極的に土をいじり、病原菌やウイルスの蔓延する中に自分の身を置きたい。たとえば風邪を引いている人がいたら、その人に風邪を移してもらいたい。そうすれば免疫が作られることで風邪を引かなくなるであろう。ここ数年は風邪を引いたこともなかったが、昨年はインフルエンザワクチンをしなかったこともあり、孫からインフルエンザを移されたようだ。38度を超える熱が出たが、一晩汗を掻いたら治った。それ以来風邪も引かない(残念なことに11月15日に半袖から長袖シャツに替え、半袖シャツを着けるようにしてからすぐに風邪をひいてしまった。気の緩みであろう)。
  新型コロナにも罹りたいと11月には東京で旧友と少人数で集まる予定でいた(幹事さんが中止してしまった)。勿論大量のウイルスを吸い込まないように万全の準備はしていくつもりである。少量のウイルスだったら、対抗できるだけの体力・免疫力はあると自負している。また罹ったらそれは運命だと思って抵抗はしない。自然に治癒することを期待するだけである。死んだらそれは自分の寿命だと観念できるだろう。
  今度会おうとしている中学時代の同期の桜は皆どこかしらに健康上の問題を抱えている。そして医者に掛ることが大好きだ。筆者はデータを記録するため検診が好きだが、数年前から止めた。無料の市の検診案内が来るが、税金の無駄であるとして受けていない。歯医者にも2011年末以来行っていない。時々歯に異常を感じるが、自分で薬を使って治す。お陰で固いものも食べられ、冷たいものが沁みることもないし、歯は全部自前のものである。以前医者に頼っていたときは風邪もしょっちゅう引いたし、歯医者にも通った。それを止めたことで健康体になった(「医原病」という言葉を御存じだろうか?)。逆説的であるが、それが真実である。
 
  病気にならないようにワクチンを打つことに反対はしない。自分もそれで助かってきたのかもしれない。だがこれ以上寿命を延ばす必要がないと悟ったことで、医療からは遠ざかった。ホクロやシミでさえ漂白剤を使って自分で治す。風邪に罹りそうだと思ったときは息張って気力で治す。嘘みたいな話だが、「生きようとするものは命を失い、命を捧げようとする者は健康を得る」という信念を持っている。寿命には逆らわない。それゆえコロナ禍に対しても何の恐怖もないのである。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
TOPへ戻る