本文へ移動
【時の言葉】外出を控え、資源消費を減らそう(2022.6.20))

【時事評論2020】

事象の進化と統合化・統一化

2020-07-29
  地球上だけでなく、宇宙で起こる全ての事象は進化過程にある。それは人間界でも同様であり、政治・経済・司法・組織・人間活動・科学・技術など、全てが進化している。政治では中央集権→王制→帝政→民主化→統合化が進み、経済では一物多価→一物一価→一物相対価や、自産→分業→専業→工場生産→国家分業の流れがあり、通貨に関しても物品通貨→紙幣→デジタル通貨の変遷が見られ、司法では首長独裁→王朝独裁→法治→国民参加と変遷が見られ、組織(国家を含む)は小規模→統合化→大規模化→統一化という変化が、人間活動では協働→組織化→主体化→個人化という流れが、科学には個別法則化→法則の普遍化→大統一理論化という統合・統一の流れが、技術には個別発明→法則化→演繹化→人工化→創造化という本質的変化がある。
 
  ノム思想は進化論を中心に据えており、万物事象進化論を採る。そのためノム思想自体を固定的とは考えず、進化していくと考える。現代では技術の進化が最も著しく、その次に人間活動・経済であり、政治や司法は最も遅れており、近代化時代から現代化の時代にすら入っていない。特に政治は技術の進歩に追いついておらず、相変わらず対面での認証・対面での合議という方式を採っている。これをコロナ禍から学んだように、映像認証を取り入れたテレワーク方式・テレビ会議、もしくは電子投票の方式にすれば、談合・党派・不正・汚職・権力による恫喝などの問題はあらかた無くなるであろう。通信は全て監視・検証可能だからである。
 
  事象の統合化・統一化について考えてみよう。人類は家族から始まって小さな集落を大規模化し、ついに国家を形成した。だがそれだけでは止まらない。EUは通貨を統一化し、国境を開放して人の移動の制限を無くした。だが財政と主権を統一化できなかったために、災難時にその矛盾が露呈する宿命にあった。それがコロナ禍で表に出たのである。さらにイギリスは2月1日にEUからの離脱を正式に決定した。ノムはEUは瓦解するとみている。未来については予断を許さないが、世界は第三次世界大戦を通じて戦勝国連合の理念に基づいて再構成されるであろう。それが統合化・統一化の方向に向かうことは歴史の必然でもあり、また科学的予測でもある。
 
  中国が主導する枢軸国が勝利した場合、世界は中華帝国という形で統一される。これは中国古来の中華思想に基づくため、必ずしも世界を同じ体制にすることを意味しない。言ってみれば世界が中国の属国となることで封建化することになる。この場合、世界は中国の定める法に従い、言論の自由は全く無くなるであろう。アメリカが主導する連合国が勝利した場合、2つの選択が考えられる。各国に民主主義を徹底するような方向にいくか、世界連邦を日本・アメリカが主導して形成するかである。その場合にもさらに2つの選択肢がある。従来のようにそれぞれの国家の自立性を維持するか、それともノム思想に基づく世界統一を実現できるか、である。前者が選択された場合にはまた意見・主張の分断が発生し、世界は第四次世界大戦に突き進むことになる。そして戦争の繰り返しが続くことになり、文明は破壊されて人類は衰退の途を歩むことになるだろう。
 
  人類が愚かな知恵を持つ生物であったと記憶されることになるのか、人類が高度な叡智で進化過程を克服し、世界を統一できたことで生存を永続できたと評価されることになるのかは、連合国が勝利することを前提として、2つの可能性の中から後者の選択をするかどうかに掛かっており、その可能性は必ずしも1/2とは限らず、もっと可能性は低いかもしれない。だからこそ、人類は現在から英知を働かせてその可能性を高めるようにしていかなければならないのである。願わくば、世界の学者・研究者らの英知が、本当の叡智に高められることを期待したい。そして政治がこれら科学者の進言に基づいて進められ、全世界民がそれを支持することを願うものである。第二次世界大戦後に一度そのような動きがあった。だが人々は共感の思いは持ったものの、現実の圧力に負けてこれを棄て去った。同じことを繰り返さないよう、今度は軍事という強権を以てノム世界を世界民に強制的に定着させなければならない。
 
TOPへ戻る