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【時の言葉】外出を控え、資源消費を減らそう(2022.6.20))

【時事評論2020】

コロナ禍は未来世界を一部映し出した

2020-06-06
  コロナ禍はまだ収束したわけではないが、これまでに起こったことは未来世界を一部映し出した。未来世界では資源の浪費を防ぐために各国は連邦の下で一種の鎖国状態に置かれる。物の流れは資源の世界的分配と貧困国への最低限の援助に限られ、各国間の貿易というものはほとんど無くなる。また観光のための旅客の大量輸送というものも無くなり、自然保護のための行動のためだけに外国に出張するということに限定される。各国間の協議や情報のやり取りは全てノムネット(ノム世界の安全ネット)によってテレビ会議で行われる。それと全く同じようなことがコロナ禍で現代に起こった
  
  コロナ禍の結果いたるところで自然が回復し始めた。人々の間で外出自粛が行われ、各国の間でいわば鎖国状態が生じたからである。都市部では青空が見られるようになり、川は透明度を増し、観光地では驚くべき事に動植物が増えたところもある。イタリアのカプリ島では青の洞窟の海の透明度が増しただけでなく、魚が大量に増えた。散策路では様々な動植物が見られるようになった。中国では都市部に青空が戻った。  
  
  現代のコロナ禍における状況と未来の状況の違いは、今回は人々と国々のコロナウイルスへの恐怖によるものによって起こったのであり、それは一時的なものに過ぎないということである。ウイルス禍は今後恐らく数年置きに起こるかもしれないため、世界はその度に経済の疲弊と各国間のストレスの増大に悩まされることになる。だがそれはもう既に限界を超えており、近い将来、必然的に世界は第三次世界大戦へと宿命的な道を歩むことになるだろう。未来では同じような状況を人々も各国も受け入れているため、自然淘汰による人的被害は大きいが、人々と世界連邦下にある国々は警戒しながらも、毎日の生活を営々と続けられる。
 
  ノム世界になれば戦争もウイルス禍による人災も無くなる。未来の進化した人間は叡智を持つことにより、あらかじめ予想される危機に対処できる世界システムを構築し、多少の犠牲を払ってでも清貧な生活を甘んじて受け入れるだろう。そしてなによりも得難い収穫は、人々が目的意識を持って仕事に取組み、安心を保ちながら日々の生活を楽しむようになることである。未来世界は、人類が将来遭遇する危機から学ぶことによって、人間の叡智によってその大災厄を再び繰り返さないことを目指す
 
  現代のコロナ禍は現代が迎える大災厄の予兆であり、大災厄に備えるための準備期間だと考えるべきである。そして未来のより安定した世界を形成するために、全世界が閉鎖状態に置かれている現状や、消費の激減をむしろ学ぶべき事柄として受け入れるべきである。またテレビ会議やテレ宴会、そしてテレワークなどの新時代を象徴するイノベーションからも、未来世界の在り方を学ぶべきである。世界経済のマイナス成長も未来世界の在り方として受け入れるべきである。人間の余りにも傲慢な消費活動が地球環境を破壊し尽くそうとしている現状に目を向ければ、これらの変革は受け入れるべきものとして考え直されるようになるだろう
 
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