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【時事評論2020】

ウイルスについての知識・その2

2020-04-24
  ウイルスについていろいろ勉強している。おぼろげながらの知識にさらに知識を加えることができた。意外だったのは人が幼少時にウイルスに感染し、知らないうちに共存を始めているのではないかと思われることだ。たとえばRSウイルスという風邪様の感染症は非常に感染力が強いため、ほとんどの子が1歳までには半数が感染し、2歳までにはほぼ100%感染するという。
 
  RSウイルス感染症は発熱、鼻水などの症状が数日続き、風邪を引いた症状となる。多くは軽症で済むが、細気管支炎、肺炎へと進展することがあり注意が必要だ。初めて感染する乳幼児の約7割は、数日のうちに軽快するが、約3割は咳が悪化し、喘鳴・呼吸困難症状などが出ることもあるという。有効な抗ウイルス剤がなく対症治療(症状をやわらげる治療)で対応するしかない。
 
  ロタウイルス感染症は、生後6ヶ月〜2歳の乳幼児に多くみられ、子どもに多い急性胃腸炎を引き起こす感染症であるが、5歳までに大半の子どもが罹るという。入院が必要となる小児 急性胃腸炎の原因のうち50%を占めるとされる。治ったあとの免疫は不完全で、再び感染することもあるが、通常二度目は重症にはならない。
 
  手足口病にはエンテロウイルス属の2種のコクサッキーウイルスが関係しているとされ、患者の8割が5歳未満の幼児である。ワクチンはなく、免疫も生じないと言われる。変異もあって何度も罹る可能性がある。ノムの孫(男の児)も2度罹った。治療方法がなく、結局何もできなかった。子どもの間で流行することが多い。
 
  はしか・風疹・おたふくかぜは3種混合ワクチンで、インフルエンザ・水痘・百日咳もワクチンで予防できる時代になったが、他にもりんご病・プール熱・流行性結膜炎などは特効薬はまだなく、対症療法しかない。とびひは菌性(黄色ブドウ球菌やレンサ球菌)で対症療法しかない。ヘルパンギーナ(夏風邪)は乳幼児を中心に夏季に流行するが、エンテロウイルスによるとされ、まだワクチンはない。
 
  人は子どものうちに沢山のウイルス病と闘わなければならない。そのすべてに人類は対処できてはいないが、死に至るほどの事例は少なく、いわば人類の試練・通過儀礼となっている観がある。今回のコロナ禍は重篤化したり急死したりすることがあることから恐れられているが、死者は人口比からするとごくわずかであり、大袈裟に恐れるほどのものではないと考える。最大の死者を出しているアメリカでは人口比0.01%、イタリアでは0.3%であり、全世界でも0.0026%である。
 
  日本では0.000027%である。なぜ日本が大騒ぎしなければならないのか、大局的歴史観に立つと愚かなことに思える。メディアが騒ぐからなのか、それとも現代人が疫病に対してその運命を受け入れられず、敗北感に苛まれているせいなのか、外国で騒いでいるから一緒になって騒がないと遅れているように思えるからなのか? ノムの目からはそのようにしか見えない。ちなみにノムは日本政府の悠長と思われる対策でさえ行き過ぎだと考えているが、他国よりははるかにましだと考えている。
 
  かつて人類はペストで2億人を超える死者を出し、14世紀に起きた大流行では、当時の世界人口4億5000万人の22%にあたる1億人が死亡したと推計されている。1918インフルエンザでは世界人口の1/4が感染し、死者は4000万人~1億人に達した可能性が指摘されている。4000万人としても人口比2.2%に達する。隠れたパンデミックとなっているエイズ(HIV)では2500万人が亡くなったとされ、コレラは今なお毎年2~13万人が亡くなっているという。相対的に観た場合、脅威は人口比で観なければならないが、現代はわずかな脅威ですら敏感になっており、それはウイルスを許容しないという姿勢、および「生命絶対主義」から出ていることは間違いないだろう。
 
  以下の図はネットの「FINDER」というサイトから得た疫病による死者を視覚化した図の一部であるが、一見して分かりやすいので掲載する。図の上部に現代のCOVID19が一番下にあるので比較してもらいたい。このわずかな災厄に人類が過剰反応した結果、過去のパンデミックには無かったと思われる世界経済の破綻を起こしてしまった果たして現在の世界の対応は正しかったと後の世界が評価するかどうかは怪しい。ノムは間違っているとこれまでの論で主張してきた。あとは皆さんの判断にお任せしたい。
歴史における疫病による死者の視覚化図
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