本文へ移動
【時の言葉】外出を控え、資源消費を減らそう(2022.6.20)

【時事評論2025】

【時事短評】国連がエアコンによる温暖化加速を警告

2025-12-06
  少々前のニュースになるが、11月11日のAFP通信のニュースの中に、国連がエアコン使用の増大に対して警告を発した、というものがあった。【ノム通信】に掲載したものを以下に再録する。

  2025年11月11日:国連が冷房需要について「2050年までに3倍以上」になると警告/(AFP時事) 国連は11日、世界のエアコン需要が2050年までに3倍以上に増加する可能性があると警告し、より持続可能な冷房ソリューションの導入を求めた。国連環境計画(UNEP)は、世界人口と富の増加に加え、酷暑日が増えることで、エアコン需要が急増する可能性があると指摘した。環境負荷が大きく非効率的なエアコンの需要増加により、「冷房関連の温室効果ガス排出量は2022年比でほぼ倍増する」との見方を示した。「暑さへの耐性と持続可能な開発の礎として再考する必要がある」と述べている。UNEPは、壁や屋根のデザインの改善・日よけ・オフグリッド太陽光発電システム・換気など、自然の力を利用する「パッシブクーリング」の選択肢を強調した。このような対策を講じることで、2050年の排出量を予測より64%削減できると示唆している。

  このニュースを見て、ノムは実に失望した。気候変動の予測が甘いものであったことが証明されただけでなく、その対策に根本的な解決策が示されなかったからである。ノムはこれまで何度も、人類は生息域を地下に移行しない限り、温暖化を防ぐことはできないと主張してきた(22.9.26「地下生活へのいざない」)。だが国連の対策の中にはそれが一切含まれていなかったことに、人間の思考に限界があることを改めて思い知らされた感じがする。気温が上昇すれば、エアコンなどの使用が増えるのは当たり前のことであり、エアコン使用が増えれば、電気の使用量、引いては化石燃料の使用量が増え、都市周辺大気の温度上昇が都市気候変動を起こすということが予想される。事実そうした現象が近年に頻繁に見られており、台風・サイクロンなどの自然災害では都市部の被害が顕著になってきている。現代の科学者が、古代の知恵に倣って地下に避暑の場を求めることを考え付いたならば、地下住居の有用性にすぐ気が付くはずであるが、科学者は現代技術を以てこれを克服しようとしており、「パッシブクーリング(自然喚起)」に気付いていながら、地中の15℃というほぼ無限の温度を利用しようとしていない。

  ノムの発想に近い冷房の方法として、地下水循環型送風機がある。実際例は極めて少ないが、地下の温度を利用するという点では、井水利用は有効である。ただ、その規模が大きくなると、地下水を循環させずに地上利用や地上放出してしまう事例が増え、地盤沈下を招く可能性が極めて大きくなる。これは「都市公害」で大きな影響が予想されるため、井水を利用することは避けるべきである。結局居住拠点を地下に持っていくしか他に手は無く、当面の対策として地表面に遮水構造の鉄筋コンクリート構造建物を建て、それを建築廃材などで埋めて半地下構造にし、将来的に道路などを嵩上げして地域全体を地下にするというのが賢明な方法であろう(21.7.17「水害地に環境シェルター設置を!」)

  国連には優秀な頭脳が集まっていると思っていたが、彼らは姑息な対処法しか思いつかず、しかもそれによって経済を動かし、業者にとって何らかの利益になるような方法を採用しようとする。つまり政治的・経済的に有用な手法を探そうとする。地球温暖化という根源的な問題を根本から解決しようと考える識者は居ないようであり、そうした無能な役人の集まりならば、国連には温暖化加速を警告することは出来ても、それを防止する方法を考え付くことはないだろう。今一度、モデル都市を提唱して、どこかの砂漠にでも実証都市を建設してみたら如何であろうか(22.2.22「環境シェルター住宅の設計指針」・23.7.13「干ばつ期を乗り切る環境シェルターの考え方」)

(11.11起案・起筆・12.6終筆・掲載11:55)


TOPへ戻る