【時事評論2025】
【時事短評】落日の老舗革新政党
2025-07-28
産経新聞の7月28日の記事のトップは、時代遅れになって没落した共産党と社民党について特集したものであった。ノムが小学校の頃は社会党が大きく活躍していた時代であり、1994年(ノム48歳)には自民党・社会党・新党さきがけの3党連立の村山政権も見てきた。2009年には民主党政権の自堕落な政治も見てきた。そして自民党の長い政治が続いているにも拘わらず、憲法改正がまだ実現しないという現実も見てきた。そうした中、ついに自民党が7月20日の参院選で過半数割れし、公明党との連立政権も過半数割れした。野党が躍進したのかと勘違いした向きもあろうかと思われる。確かに新党である「参政党」が大躍進し、旧来からある国民党も議席を伸ばしたが、与党の自民党と公明党は議席を減らし、野党筆頭の立憲民主党や維新の会は変わらず、共産党の衰退が目立った。
ノムは国内政治には関心が無いのと、政党政治を否定している考えに立っているので、本項のタイトルのようなものを論評するには相応しくないと思われるが、ある種の感慨を覚えざるを得ないことは確かである。すなわち政治における栄枯盛衰を新聞記事から強く感じた。ノムの若い頃は革新政党と呼ばれていた社会党や共産党がかなり強い影響力を持っていたが、いずれも社会主義や共産主義というイデオロギーに拠って立つ政党であったために、支持したことはない(21.6.21「イデオロギーの本質」)。だが政局に応じて、勢力バランスを保つために市議選などでは共産党に投票したことはある。そして現在、未来を見据えた視点を持つようになってからは、どの政党にも過剰な期待は持っていない。自民党に対しても、問題を先取りして革新的な政策をぶち上げる勇気のある政治家はほとんどおらず、佐藤正久には期待していたが、自民党長老が比例代表での順位を鈴木宗男をトップにしたため、佐藤は落選してしまった。自民党はロシアに媚びたことで、党への信頼を損ねたと言えるだろう。
それにしても、共産党は落ちぶれたとはいえ、まだ2024年時点で党員25万人を擁する(幽霊党員が多いとされる)。ノムからすると、悪の限りを尽くした共産主義を未だに信奉している人が居ること自体が驚きだ。彼らはイデオロギーによって洗脳された過去をそのまま引きずっているのであろう。中国やロシアの共産主義に染まった経験を持つ国々の現在を見て見れば、その極悪非道振りは明らかであり、ロシアは未だにソ連時代の体質をそのまま受け継いでいる。日本でも戦後の社会運動に感化された人が多いことは確かで、ソ連や北朝鮮の振り撒いた幻想をそのまま信じた人が多かった。だがそれらは現在の情報では偽りのプロパガンダであったことが証明されている(22.9.17「プロパガンダ」)。そうであるなら、なぜ社会主義や共産主義から脱却して、民主主義に乗り換えないのか、と不思議に思うのである。
だがノムは、民主主義でさえ幻想であると否定している。確かに現代の社会主義や共産主義よりはマシだが、民主主義は根底に矛盾を抱えており、それは自由競争を認めていることにある(25.7.8「競争を無くす方法」)。その結果、国家間の利益から紛争が生じ、戦争が起こることを避けることができない。また人間活動での競争から、地球温暖化を止めることもできない。長い目で見れば、人類の生存環境を破壊してしまうのである。それも数百年先の話ではなく、ノムは2080年には人類は滅亡するとさえ考えている。あと数十年先の問題である。
ノムが予想する未来世界では、核戦争後に生き残った人間がより合理的で非破壊的な社会を構築するだろうと考える。それは絶対的な権威と権力を持った連邦を結成することでしか可能ではない(21.3.28「世界連邦の可能性」)。各国は武力を全て連邦に捧げ、自らは武力を持たない国家に変貌しなければならない。連邦政府は各国内の問題は各国の自治に任せるが、他国との問題が生じないように、貿易と人的交流を制限する。いわば各国が鎖国状態に置かれる。資源は連邦が管理し、各国に国家格などに応じて資源を配布する。それが唯一の貿易に替わる物資輸送となる。経済競争は無くなり、資源の争奪戦も無くなる。これは連邦独裁政治であり、一面では社会主義を採用したことになる。共産主義ではない。もし現代の社会主義的政党が、「共存党」とでもいうような政党に生まれ変わり、未来世界に向けた新たな社会構築の準備をしようと唱えれば、落日の運命にある老舗革新政党にも、新たな息吹と原動力が与えられるだろう(23.7.24「共産党の党名を共存党に変えよ!」)。
(7.28起案・起筆・終筆・掲載16:55)